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Press Releases


US FrontLine

September 3rd week, 2007

Published on US Frontline. www.usfl.com

Skills & Tips for Networking

「日本人女性もネットワークスキル学んで」

先駆者・建部博子さんが企画5日間の研修ツアー

さて、海の向こうの日本はどうだろうか? 

世界第2位の超経済大国でありながら、管理職や専門職、国会議員に女性が占める率は、世界第44位(国連開発計画の03年調査)。ちなみにこの前年の調査では32位だったという。04年にマッキンゼー社が行った調査によると、日本の女性管理職の割合はアジアの中でも極端に低く、女性企業幹部の8割が「経営者になるための経験を積ませてもらえない」「社内のネットワークから排除されている」と感じていた。手本やメンターがいないと答えた人も6割以上いた。厚生労働省の支援で女性の起業フォーラムやメンター紹介制度なども増えているが、アメリカのようなダイナミックなネットワークの輪は見られない。

そんな日本人女性に、ネットワーキング術を身につけてグローバルなリーダーに育って欲しいと動いている人がいる。日米の女性の架け橋をめざす「Global Organization for Leadership and Diversity」(GOLD)最高責任者の建部博子さんだ。

8月、日本からMBAを持つ働く女性たちを招いて5日間の研修ツアーを行った。

建部さんは69年に渡米して以来、キャリアウーマンとしてトップを走り続けてきたが、「9・11」を境に「情熱を持って人を育てる仕事がしたい」との思いが強くなった。自身も銀行で働きながら、女性経営者のネットワークを通してメンターに出会い、低所得マイノリティーコミュニティーや銃犯罪の被害者を励ますグループに参加するなど、ギブアンドテイクの精神を実践してきた。

「女性が置かれている状況には世界共通のものがある。異なる国や制度の女性たちが、一緒に集まってものを言える場を作りたい」。まず日本で女性ビジネスリーダーのネットワーク「Global Enhancement of Women's Executive Leadership 」(GEWELEL)の設立に関わり、続いてアメリカでGOLDを立ち上げた。「企業も起業も、女性が人の上に立って人を使い、目的を達成していくためにはさまざまなスキルが必要。それをいろいろな角度から学ぶ機会を提供したい」。「ネットワークは自分で築くもの」と言う建部さんの視線は、アメリカで働く日本人女性にも向けられる。「国籍は日本人でもアメリカで仕事をしている限り、この国の住民です。コミュニティーの一部になろうとする努力が、日本人にはまだまだ足りないと思う」と話す。

 

建部博子(たてべ・ひろこ)

東京生まれ。18歳で単身米国留学。カリフォルニア第一勧業銀行で、女性として初めて取締役兼副頭取に就任。カリフォルニア銀行協会理事などを経て、NPO GOLDを設立。自身が培った日米のネットワークを駆使して両国の架け橋となり、次世代の女性のビジネスリーダー育成に力を入れる。

GOLD研修ツアーには、日本から4人、カナダとアメリカから5人の女性が参加した。5日間の集中プログラムの中でネットワーキングは重要な項目の一つだ。参加者は自己ブランドの作り方や異文化交流スキルなどを演習やゲームを通して学んだ

ネットワーキングのコツと心得

講師のリンダ・アクタガワさん(Leadership Education for Asian Pacifics)が教える「ネットワーキングのコツと心得」を以下に紹介する。

1 リーダーになる訓練

リーダーとは、違う人と交わってチャレンジを受け入れながら学べる人。ネットワーキングは、自分の「安全地帯」を飛び出す行為。リーダーシップを養う良い訓練になる。

2 言い訳はやめよう

ネットワーキングが苦手な人がよく使う言い訳は、「アフター5まで営業したくない」「知らない人と話すのが苦手」「私のような人間に偉い経営者が話してくれるわけがない」

3 「他人に助けを求めたくない」など。計画を立てる

「ネットワーキングをパーティーと勘違いしてはいけない」とアクタガワさんは注意する。計画性がないと「気づいたら壁際で一人飲み食いしていただけ」になりかねない。最低3人と話すなど目標を決めて時間を無駄にしない。

4 自己ブランド化

短い自己紹介を用意する。その中で最大限に自分のブランド色を出す。会社名や役職以外にアピールポイントを考える。自分の仕事や製品、サービスが社会にどう貢献するか考える。

5 「スマートトーク」を身に付ける

ニュースや雑誌の見出しをこまめにチェック。世の中の動きや興味をつかんでおく。地元のプロスポーツの話題は効果的。会話が弾むような質問をする。どんな人にも平等に、重要な人として話しかける。

6 1カ所8~10分以内

ゲストではなくホストの気分で大勢の人と話す。1カ所にかたまらず移動する。長くても一人にかける時間は8~10分に抑える。一人でいる人を見つけたら話しかけてあげよう。

7 第一印象は大きい

第一印象は3~7秒で決まる。他人が自分に抱く第一印象の93%は、外見やボディランゲージに基づいている。悲観的に聞こえるが、話の内容が面白いだけでは影響力は少ない。電話では、声のトーンで印象の7割が決まる。

8 フォローアップを忘れずに

上手な人からスキルを盗む。アメリカでは固い握手が大切。お礼のカードやフォローアップのEメールを忘れずに。そして、やり過ぎ(オーバーネットワーキング)は禁物。

研修ツアーに参加した日本人女性二人に感想を聞いた。 

亀川はるみさん

日本貿易振興機構(ジェトロ)

 

鳥取貿易情報センター所長 鳥取にも女性管理職の会がありますが公務員かマスコミ関係者ばかり。

気の合う人同士でかたまって、仲良しクラブで終わってしまう。そこから何かを得たり、仕事の面で発展したりすることはほとんどありません。研修で学んだネットワークのスキルは新鮮でした。ちょっとした会話のきっかけ作りにしても習ったことがなかったから。アメリカで他の日本人に会って、女性の部長や経営者が結構いることも知りました。地方にいると、いちいち「女性の所長?」と驚かれて、「法律で決められているだけで本当はお飾り」という意識も強い。委員会で「女だから強く言ったら反発されるかな」と心配したこともありましたが、今回参加して、やっぱりハッキリ言わないとだめだと思いました。

吉永優子さん

ピクテット・アセットマネジメント社 アソシエートアナリスト

日本ではまだ、女性管理職といっても名ばかりのポジションが多い。本物のリーダーは少ないです。職場での男性の無意識の非協力や、家庭を犠牲にしないと同等だと認めてもらえない雰囲気がある。夫の助けや子供の学校の体制も不十分。女性が過度な犠牲を払わされていると思います。

今までは「ネットワークしなきゃ」と意識し過ぎている人と付き合うことを、じゃっかん否定的に捉えていました。でもリーダーの資質を持つ人たちと広く交流することは大切なんだと気づきました。このツアーから広がる新しいネットワークを大事にしたい。現在通っている青山学院で「MBA女性の会」を立ち上げたばかり。これから活発にネットワーキングしたいと思っています。